「イジメられないくらい強くなりたい」と願ったら、その願いが叶いすぎちゃった女子。~名古屋心療内科マンガ

目次
◆ いじめがなくならない、心理学的な理由
ニュースをテレビやネットで見ていると、いじめに関する悲しい事件が後を絶ちません。
「どうしてこんなにひどいことができるんだろう?」 「なぜ周りの人は止められなかったんだろう?」
そう不思議に思うかもしれませんが、実はこれ、個人の性格の問題だけではなく、
人間がもともと持っている「ある心理」が大きく関係しています。
今回は、いじめの背景にある「黒い羊効果」という心理学的なお話と、
もしあなたが今つらい思いをしているなら、どう動くべきかについてお伝えします。
◆ 集団が牙をむく「黒い羊効果」とは?
心理学に「黒い羊効果」という言葉があります。
白い羊の群れの中に、一頭だけ「黒い羊」が混ざっているとします。
すると、白い羊たちはその一頭を「仲間外れ」にしたり、攻撃したりし始めることがあります。
これは人間社会でも同じです。
集団の中に「自分たちとは少し違う存在」や「目立つ存在」を見つけると、
その人を排除することで、自分たちの連帯感を強めようとする心理が働いてしまうのです。
- 特定の誰かを攻撃することで、自分たちは「正しい側(白い羊)」だと安心したい
- 一人のターゲットを作ることで、グループ内の不満をそらしたい
悲しいことに、こうした心理は誰の心の中にも潜んでいます。
「集団が一人の対象を見出して、それを攻撃したくなってしまう」というのは、ある種の本能に近い反応とも言えるのです。
◆ だからといって「いじめ」を許容してはいけない
ただし、ここで絶対に勘違いしてはいけないことがあります。
「人間にはそういう本能があるんだから、いじめはなくならない」
……そんな風に、いじめを肯定したり許容したりすることは、絶対にあってはなりません。
本能だからといって、誰かを傷つけていい理由にはならないからです。
私たちは理性を持つ人間です。「攻撃したくなる心理」があることを自覚し、
それを理性で抑え、適切な行動を選択しなければなりません。
もしあなたが攻撃の対象になってしまっているのなら、それは決して「あなたが悪い」わけではありません。
◆ 「自分で何とかしよう」という罠
今、もしあなたがいじめや孤立で悩んでいるのなら、これだけは覚えておいてください。
「まちがっても、自分で何とかしようと抱え込みすぎないでください」
真面目な人ほど、「自分がもっと頑張れば」「自分が我慢すればいつか終わる」と考えてしまいがちです。
しかし、いじめのプレッシャーを一人で受け止めるのは、心にとってあまりにも重すぎます。
一人で抱え込むと、以下のようなリスクがあります。
- 精神的なプレッシャーで冷静な判断ができなくなる
- 視野が狭くなり、「どこにも逃げ場がない」と思い込んでしまう
- どんどん心が疲弊して、逃げるエネルギーすら奪われてしまう
こうした悪循環に陥ってしまうのが、一番恐ろしいことです。
◆ すぐに「外部」へ共有し、相談すること
もし何かあったら、すぐに周囲に相談してください。
- 親
- 先生
- 外部の友人
- 信頼できる大人
「こんなことを言ったら迷惑かも」「恥ずかしい」なんて思う必要はありません。
いじめの心理(黒い羊効果)は、閉ざされた集団の中でこそ強く働きます。
だからこそ、その集団の「外」にいる人に相談し、風穴を開けることが何よりの対策になります。
第三者が介入することで、集団の異常な空気感はリセットされやすくなります。
◆ まとめ
- 人間には、特定の誰かを攻撃したくなる「黒い羊効果」という心理がある
- しかし、だからといっていじめが許されるわけではない
- 自分一人で解決しようと抱え込むのは、一番の悪手である
つらいときは、すぐにSOSを出しましょう。
相談することは、負けでも逃げでもありません。
自分自身の心を守るための、最も勇敢で賢明な「戦い方」なのです。
今回の話も何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)




















