過去と現在は、実はそこまで関係がない、という話。~名古屋心療内科コラム

私たちはつい、

「過去の嫌な体験(トラウマ)」

のせいで、今の自分が強い影響を受けていると思いがちです。

しかしニューヨーク大学のピーター・ディナルドが行った、
「犬に対する恐怖心」
に関する調査があります。

「犬がどうしても怖い(犬恐怖症)」
という人と、
「犬がまったく怖くない」
という人を集めて、 子どもの頃に犬に追いかけられたり、噛まれたりした 「恐ろしい実体験」があるかどうかを質問しました。

普通に考えれば、犬が怖い人の方が、悲惨な体験をたくさんしているはずですね。

しかし結果は逆。

犬に恐怖を抱く人で、過去に犬への恐怖体験があったのは56%。
しかし犬を怖がらない人は、66%が犬への恐怖体験を持っていたのです。

すなわち
「過去にどんなに体験をしたか」と、
「今、恐怖心を抱いているか」は、
実はそこまで関係がない、という結論だったのです。

もちろん、常に無関係だ、とまでは言いません。

ただ必ずしも、過去の何かの体験で、すべてが決まるわけではない、ということを知っておいていただけたら、と思うのです。

過去にイヤなことがあっても
「それはそれとして」
と考えて、今何かの行動をしてみましょう。