苦しいときに思い出してほしいこと。~名古屋心療内科コラム

人は、自分の苦しみには敏感です。

しかし、他人の苦しみには、とても鈍感です。
もちろん、冷たいからではありません。

ただ、見えないものは分からないからです。

学校でも。職場でも。
街を歩いていても。テレビの中でも。

周りの人は、みんな楽しそうに見えることがあります。

すると、

「苦しいのは自分だけなんじゃないか。」

そんな気持ちになってしまうことがあります。

でも、本当にそうでしょうか。

芸能人も。アイドルも。
人気のインフルエンサーも。

職場でいつも明るいあの人も。
学校で人気者のあの人も。

一見すると悩みなんてなさそうに見えます。

しかし実際には、
人前では見せていないだけで、

不安を抱えていたり。

劣等感に苦しんでいたり。

将来への迷いや、人間関係の悩みを抱えていたりする人は少なくありません。

心理学では、
人は自分より恵まれている人と比べてしまう「上方比較」をしやすいことが知られています。

そして、その人の良い部分ばかりが目に入り、

「自分だけが苦しんでいる。」

という錯覚を抱いてしまうのです。

実際には、悩みのない人生を送っている人は、ほとんどいません。

みんな、人には見せないだけで、
それぞれの苦しみや劣等感を抱えながら生きています。

ですから、

苦しくなったときは、

「自分だけじゃない。」

そのことを思い出してください。

もちろん、だからといって苦しみがすぐに消えるわけではありません。

でも、「みんなも、それぞれ何かを抱えながら生きている。」
そう思えるだけで、心は少し軽くなります。

苦しみを比べる必要はありません。

誰かよりつらいかどうかではなく、
人は誰でも、それぞれの悩みを抱えながら生きている。

その事実を知っているだけで、孤独は少しやわらぎます。

もし今、苦しい気持ちでいっぱいなら、

「苦しいのは自分だけじゃない。」

その一言を思い出してみてください。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)

名古屋
官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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